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36. Soap Bubble in -15 degrees
ラップランドに行ってやろうと思っていて忘れていたことがありました.それは,「非常に寒いところでシャボン玉遊びは可能か」という実験です.
予想は次の通り.
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寒さのためにシャボン液の粘性が高くなり,玉にならず,すぐに割れてしまう.
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玉になり,普通のように飛ぶが,表面が凍結し,物に当たっても簡単には割れない,頑強なシャボン玉になる.
ラップランドの-30度の中でやればもっと良かったのですが,とりあえず,割と冷え込んでいた先日,-15度の中でやってみました.結果は以下の通り.
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普通のように玉になり,空中を飛ぶ (写真1).
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ところが,通常よりも寿命は短く,途中で割れてしまう.
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割れた後もシャボン玉を作っている膜が凍って,それがふわふわと飛んでいく
(写真2).
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さらに,割れるとき,吹き込んだ息が急速に冷,それが白く煙のように広がる.
したがって結論は「-15度の場合には,寿命は短いながらもシャボン玉遊びは可能である」ということです.それにしても,シャボン玉の膜がふわふわと飛びながら,太陽の光に照らされて,きらきらと光る様子はなかなかのものでした.
なお,シャボン玉の寿命が気温にどの程度依存するかについては,今後の課題とさせていただきたいと思います.
以上,「非常に寒いところでシャボン玉遊びは可能か」に関する実験報告でした.
写真1:-15度でもシャボン玉はできる,の図.
しかしながら,寿命は幾分短いように思われる.
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写真2:シャボン玉が破裂した後に,凍結した膜が浮遊
するの図.光に照らされてなかなか幻想的だった.
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写真3:最終的に凍結した膜が地上に落下した,の図.
非常に見にくいが,目を凝らすと膜のようなものが見える.
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1/25/1999