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1.メーデー

ヘルシンキに到着したのが4月30日で,ちょうどその日はメーデーイブでした.空港は特に変わりはなく,フィンエアーのバスに乗ってヘルシンキ中央駅裏にあるフィンエアーターミナルまで30分ほどで到着.すぐ近くのホテル(Sokos Vaakuna)にチェックインし,何か食べ物を仕入れようと,街に出かけると,みんな何やら白い帽子をかぶってうれしそうにしている.片手にはビール瓶を持って大きな声で話をしている.ああ,これがメーデーなんだな,とやっと気づきました.

白い帽子は大学生,あるいは大学を卒業した,ということを意味するらしいのですが(さらに帽子に黒い房のようなものが着いている場合があって,それは工科大学関係の人ということです),なぜ,それがメーデーと関係するのかよくわかりません.労働者の祭典であることは間違いなさそうですが,私にはそんなことよりも,雪も解け,日も長くなって,春の訪れをひたすら喜んでいるように見えました.

次の日の朝,ヘルシンキの街はまるで「兵どもが夢の後」そのものでした.あたり一面に,ビール瓶が散乱していて,しかもそれが割れていたりするのですから,やっかいです.紙屑もいたるところに散乱していました.
マーケット広場近くにある「バルト海の乙女」も,普段の美しい姿は見る影もなく,ビールの泡にまみれていました.日頃,おとなしいフィンランド人の底力(?)を見る思いです.

 5/5/1998

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